【マンマミーア!のあらすじ】
結婚式を前夜に控えたソフィにはある夢があった。彼女はシングルマザーのドナに育てられた事もあり自分の父親を知らない。母親ドナの若かりし頃の日記を手掛かりに父親候補である3人の男性に母親の名前で招待状を送るが…。
ドナとソフィ、そして3人の父親による親子の絆を描いた大ヒットミュージカル映画。
【世界中で拍手喝采!ABBAの楽曲に彩られた傑作!】
ホテルを経営しながらソフィを女手一つで育ててきたドナとまだ知らぬ父親とバージンロードを歩きたいという夢を持つソフィが暮らすのは小さな島。
20歳で結婚するソフィは、父親の手がかりを探すため母親の若かりし頃の日記をこっそり読む。するとそこには3人の男の名が書かれていた。
誰が父親か検討もつかなかったソフィは3人それぞれに母親ドナの名を使い母親、婚約者、友人、みんなに内緒で招待状を送る。それぞれが同じ式に招待されてるとも知らない3人の父親候補は神のいたずらか共に小島へと訪ねてくる。
それを見たソフィは喜びと焦りが入り交じりながらも母親にバレぬよう3人には隠れているようにとヤギ小屋へ案内するが、すぐにバレてしまいドナは思わぬ形で男達との再会を果たす。
久々の再会を喜んだのも束の間、突然の来客に動揺したドナは男たちをホテルから追い出そうとするが、男達も娘の結婚式には出席したいとの思いからそう簡単には身を引かない。
ソフィ、ドナ、そして3人の父親、それぞれが困惑しながらも結婚式を控えた前日を過ごすこととなる。
ソフィは自身の夢を叶えられるのか、母親ドナは大事な娘ソフィの結婚式を成功させる事が出来るのか、そして本当の父親とは…。
【目で見ても耳で聴いても心が満たされるマンマミーア】
舞台はエーゲ海に浮かぶ小島。見渡す限り青い海で囲まれたその島は見晴らしのいい景色とどこまでも広がる透き通った海と緑豊かな土地となっており、日本で見る事の出来ない風景はまさに”息を呑むほど”に美しいことが画面越しからも十分に伝わる。
そしてなんと言っても70~80年代にかけて世界中を虜にした大人気ポップスグループの「ABBA」の楽曲を多数使用しており、物語の内容と彼らの楽曲が合致していて映画の面白味がさらに増している。母親ドナと共に街の女性たちが歌い踊る「Dancing Queen」のシーンは、いくつであっても力強く生きる女性にエールを送っているかのような躍動感が溢れていて印象的だった。
この映画の見どころは女性というものを特に意識して描かれているところだと私は思う。そういったものを露骨に出すのではなく、音楽にのせて「どんな時でも笑っているのよ!」という女性の強さや自由さを表現していて、同じ女として励まされるシーンがいくつも盛り込まれていた。わ
【力強く生きよ!女性こそが主役!】
親子の絆を描くハートフルミュージカル映画ではあるが、それ以上に女性に対して強く生きてほしいとのメッセージ性を感じ取れる作品。女性たちが楽しく踊り歌うその場面はいつだって躍動感に溢れ、陽気で力強かった。
どんな時でも女性は弱者として扱われ、無知だと罵られてきたのがこの世の常と言っても過言では無い。そのイメージを跳ね除けるかのように作中の女性達は、歌い踊りお酒を飲み可愛く笑う。その自由さや何事にも負けない強さに嫉妬をしてしまうほどだ。おそらくこの作品は「いくつになっても女であることを忘れず人生を謳歌せよ」と言いたかったのだろう。だからこそのABBA起用であり、リアルタイムで楽曲を聴いていた世代の心が熱くなることは間違いないのだ。だが同じように若い世代からも強く支持される作品。あれだけ軽快な気持ちになれるのは、ストレス社会を生きる全ての人たちの背中を押してくれるに違いない。
【誰もが一度は観るべきミュージカル映画はこれ!】
誰が見ても最後は必ずハッピーな気持ちになれる作品だ。
あの爽快な景色が舞台となり、有名な楽曲達が使われ、物語も暖かく優しい気持ちになれるので少し疲れたな。休みたいな。なんだか最近刺激が足りないな。などなど様々な物足りなさを感じている人が観ればきっと心が躍り、楽しく歌い踊ってるシーンで目頭が熱くなるだろう。
視覚も聴覚も心も全てが満足が出来る作品となっているので是非一度観てもらいたい。
寄稿者 ユカ☪︎