誰もが歌いたくなる名作!「天使にラブソングを…」

【天使にラブソングを のあらすじ】

カジノで歌手として働くデロリスは、愛人でカジノ経営者でもあるヴィンスの殺人現場を目撃してしまい、命を狙われる。
警察に駆け込み保護される事となったデロリスの連れていかれた場所は、彼女とは無縁の修道院。
縁もゆかりも無かった修道院での生活に戸惑い修道院長に反発を続けるが、ひょんな事から聖歌隊の指揮者を任されることとなる。
デロリスを中心に修道院で巻き起こるドタバタ連続の大ヒットコメディ映画!

【ミュージカルコメディの金字塔!笑いと感動の涙!】

ムーンライトラウンジというカジノで売れない歌手デロリスは今日も歌っていた。
彼女にはカジノ経営者でマフィアのヴィンスという彼がいたが、彼は既婚者で2人は愛人関係にあった。
何不自由のない生活ではあったが、いつまでも妻と離婚しない彼に嫌気がさしたデロリスは別れを決意する。
その直後に彼の殺人現場と遭遇してしまいすぐさまその場から逃げるが、マフィアのヴィンスは口封じのためデロリスを「始末」するよう部下に命令をする。
必死に逃げ警察に駆け込んだデロリスだが、身を隠すために修道院に入りシスターとして生活するよう言われるのであった。
だが幼い頃からシスターに反抗的な態度を取っていた彼女にとってそこは殺されるよりも嫌な場所。どうしても嫌がるデロリスを警部であるサウザーが強引に説得。
慣れない修道着と禁欲だらけの生活、厳しい修道院長にストレスを感じながらも個性豊かなシスターたちに囲まれ生活していたデロリスは、ある事がきっかけで聖歌隊の指揮者をすることになる。
だがその聖歌隊の出来栄えは誰もが顔をしかめてしまうほど聞くに耐えないものだった。
だが、カジノで歌っていたデロリスの指導で瞬く間に成長していくシスターたちは、歌う事の楽しさをどんどんと感じていくのであった。
聖歌隊の真面目さを明るいゴスペル風にアレンジする事で、教会にはその歌声につられて人々が集まりそれまで街の人々と関わる事が無かったシスター達との交流も始まる。
だがその一方でマフィアで元愛人のヴィンスがデロリスの居場所を突き止めてしまい、デロリスは誘拐されてしまうのであった。
その時残されたシスター達がとった行動とは?そしてデロリスの行方とは?90年代を代表する一度は見て欲しいドタバタコメディ!

【体も心も踊り出す!まるでライブを見てるかのような迫力!】

自由奔放、気性の少々荒いデロリスにとって修道院での生活はまさに「苦」そのものだった。そんなデロリスの破天荒さややんちゃな姿を演じるウーピー・ゴールドバーグの演技に注目だ。
修道院で出会うシスター達の個性豊かな性格も、見ている人を映画の世界観へ更に惹き込むだろう。
底抜けに明るいメアリー・パトリックや引っ込み思案だが芯のあるメアリー・ロバート、聖歌隊で歌うお年寄りのシスターもこの映画にはかなり重要な存在である。
そしてなんと言っても聖歌隊によるコンサートは本作品一番の見どころであろう。歌う事で自身に自信を持てるようになったり、今まで関わることのなかった人々と交流するようになったりと音楽の持つ目に見えない力をこの映画では描かれているのだ。
ただ歌うだけでなく、歌を歌う楽しみを知る事で心が弾み気持ちが高揚する。
そこから生まれた絆が誘拐されたデロリスを救いたいとの気持ちを芽生えさせ、シスター達は外の世界へと飛び出しデロリスを救い出そうとする。
そこで巻き起こるクスッと笑ってしまうようなアメリカンジョーク満載の演出も見どころの一つである。

【音楽が持つ力を最大限に引き出す胸熱映画!】

1992年に公開され、大ヒットした映画「天使にラブソングを」
この映画は何年経っても色褪せない名作と言っても過言ではない。起承転結がハッキリしており、誰が見ても分かりやすく飽きのこないテンポのいい物語になっている。
聖歌隊が淡々と歌い、お世辞にも上手いとは言えなかったものが見る見る上達し、更にはゴスペルにまでアレンジをし披露されるシーンは観てるこちらまで一緒に歌い、踊り出したくなるほど楽しさが伝わり胸を熱くしてくれる。
そしてデロリスが来た事で俗世と関わる事のなかったシスターたちが、街の人々と交流をし地域貢献をしている場面はなんとも健気で可愛らしく惹かれてしまう。
あまり難しく考えずに観られるが、音楽には自分の中にある無限の可能性を引き出す力があるという事や自分が変われば自分の世界も変わるなど、ただのコメディで終わらせないひとつのテーマで様々な思いを伝えてくれる映画となっている。

【映画が苦手な人ほど観てほしい一品!】

あまり映画を観ない人でも分かりやすく、映画の世界観へ入りやすいので気軽に見られる作品になっている。
「どんな映画を見たらいいか分からない…」という方にはもってこいの一品となっており、ウーピー・ゴールドバーグ演じるデロリスのハスキーかつ力強い歌声と踊りには自然と笑みがこぼれる。気付くとリズムにのってしまっているほど軽快で、この映画を見たあとは何故かスッキリとした気持ちになれるのだ。
ただ軽快なだけでなく、人や音楽の出会いで自分の世界も変わるんだ!そんなメッセージも感じられ見るもの全てをハッピーにし、勇気を持たせてくれる。
聖歌隊の歌を楽しむ姿や、仲間を思いやる気持ちや、自分自身を変えたいといった気持ちは全て音楽によって前へ前へと進んでいくのである。
誰にとっても音楽は身近で、楽器が難しいなら歌えばいい!
そんな風に思わせてくれる最高の映画作品となっている。